ZOZO研究所と米イェール大学 助教授 成田悠輔氏が 顧客の真の欲求を見つけ出す 「因果関係も見通す機械学習」に関する共同研究を開始 〜 開発における経営リスクを最小限に、消費者の隠れたニーズに応えるECデザイン設計を目指す 〜

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株式会社ZOZOテクノロジーズの、ファッションEコマース技術に関連した研究を推進する研究開発組織「ZOZO研究所青山」は、ZOZOグループが運営するファッション通販サイト「ZOZOTOWN」におけるユーザーの購買体験向上を目指し、米イェール大学 助教授 成田悠輔氏との共同研究「機械学習システムを通して顧客の真の欲求を見つけ出す:因果関係も見通す機械学習」を開始しました。

ZOZOグループにおける本共同研究実施のねらい

ZOZOTOWNは、2004年のサービス開始以降、取り扱いブランドや商品数の拡大、様々な購買施策の実施など、顧客体験の向上を図ることで事業を拡大してまいりました。一方、時代の流れに伴いユーザーのニーズも多様化し、膨大な商品から探しているアイテムがなかなか見つからない、推薦された商品と嗜好にずれがある、など新たな課題が生じてきました。そうした課題を解決するには、パーソナライズ化でユーザー1人ひとりの趣味・嗜好に合わせた商品検索・推薦の精度向上を実現する必要があります。そこでZOZO研究所では、機械学習などの手法を用いた新しい検索推薦技術やアルゴリズムの研究を推進しています。

共同研究の実施背景

従来のWebサービス開発では、A/Bテストを用いてマーケティング施策の効果を検証し、サービスを改善するのが一般的でした。しかし、複数パターンを検証・実装するため開発工数やコスト、ユーザー体験の毀損など、様々な経営リスクが伴います。こうしたリスクを抑えながらサービスを改善するには、A/Bテストに頼りすぎることなく、サービスから自然発生したデータを用いて新たなアルゴリズムの性能を予測し、より良いアルゴリズムへ移行することが求められます。 機械学習の研究を行うZOZO研究所では、その新たな手法のヒントを、因果関係を明らかにする「因果推論」とデータに潜む特徴やパターンを見つけ出す「機械学習」とを融合させる「因果関係も見通す機械学習」に見出しています。 そこで、「因果関係も見通す機械学習」の研究者である米イェール大学 助教授 成田悠輔氏と、機械学習を中心としたマーケティング・検索推薦技術を研究するZOZO研究所がタッグを組み、ファッションEコマースを支えるアルゴリズムや施策の評価・予測のための技術開発と事業実装を目指して研究を進めてまいります。

共同研究の内容

f:id:starttoday_tech:20191206105627p:plain まずはバンディットアルゴリズム(※1)や強化学習(※2)などの手法を用いて、推薦アルゴリズム間・施策間の効果的な性能比較を可能にするフレームワークを、ZOZOTOWN等の実際のプロダクトへ実装します。これにより、検証から活用までの過程をA/Bテストよりも効率良く実施できるほか、ZOZOTOWN内での商品検索・推薦精度の向上など、よりユーザーに寄り添ったサービスが提供できると期待されます。
その後、収集されたログデータを用いて、まだ行われたことのない施策の効果を、実際に実装するリスクをおかすことなく予測する「オフライン評価」を行い、その有効性を実証します。こうした実装前での効果予測を行うことにより、リスクを抑えた開発体制と経営判断につながると考えられます。

(※1) 探索と活用をバランスよく行い、複数の候補の中から最適なものを出すことで、購買のような報酬を最大にすることを目指すアルゴリズム
(※2) ある環境内におけるエージェントが、現在の状態を観測し、取るべき行動を決定する問題を扱う機械学習の一種。エージェントは行動を選択することで環境から報酬を得る。強化学習は一連の行動を通じて報酬が最も多く得られるような行動を学習する

共同研究の概要

■課題名 : 機械学習システムを通して顧客の真の欲求を見つけ出す:因果関係も見通す機械学習
■提携先 : イェール大学助教授 成田悠輔 氏
■共同研究期間 : 2019年10月1日 〜 2020年9月30日

共同研究メンバー

■イェール大学 助教授 成田悠輔(なりたゆうすけ) 氏
東京大学を卒業後、マサチューセッツ工科大学(MIT)にて博士号を取得。現在はイェール大学助教授、スタンフォード大学客員助教授、一橋大学東京大学の特任准教授・講師、ヂンチ株式会社共同代表として研究に従事。データ・アルゴリズム・数学を組みあわせて世の中の市場や制度をゼロから設計する「社会制度設計」と、世の中から出てきたデータを使って世界を織りなす因果関係を見つけ出す「因果関係も見通す機械学習」を専門分野とし、教育から広告まで縦断する社会科学者。共訳著に『ゲーム理論による社会科学の統合』『学校選択制のデザイン』など。

■ZOZO研究所 青山 ディレクター 松谷恵(まつたにめぐみ)
東京大学を卒業後、マサチューセッツ工科大学(MIT)にて博士号を取得。大学院では航空宇宙分野への応用を見据えた制御理論の研究を行う。その後、外資銀行東京とニューヨーク本社にてクオンツ/ストラテジストとしてトレーディングの自動化等の研究開発に従事。2019年4月よりディレクターとしてZOZO研究所に参画。機械学習などの手法を用い、Eコマースビジネスのサービス向上に繋がるようなテーマを展開し、研究開発の推進を目指す。

ZOZO研究所青山について

「ファッションEコマース技術に関連した研究を推進する」というミッションのもと、機械学習等を用い、推薦・検索やマーケティング技術の研究を行っています。例として、ZOZOグループにおける以下のデータ等へのアクセスを基に、ファッションを科学的に解明し新たな推薦技術に繋げるような研究プロジェクト等を行っています。
・1億件以上の購買データ
・4,000万件以上のブランド公式商品データ(商品画像、カテゴリ、サイズ、商品説明、SKU、素材など)
・1,000万件以上のコーディネートデータ(コーディネート画像、着用アイテム、タグ情報など)
・3,000万人以上のユーザー情報(属性、購買履歴、保有アイテム、閲覧履歴、検索履歴、お気に入り商品、お気に入りブランド、お気に入りコーデ、お気に入りショップなど)
・2万件以上のブランド情報
・5万件以上の店舗情報
・各種ランキング情報
・年間約3,000万件の物流関連データ
・カスタマーサポート関連データ
・「ZOZOSUIT」によって蓄積された人体の計測データ ※特定の個人を識別できる情報は使用いたしません。

ZOZO研究所 概要

■所名   :ZOZO研究所(ZOZO RESEARCH)
■設立   :2018年1月31日(水)
■拠点   :東京、福岡
■URL    :https://research.zozo.com/

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